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赤朽葉家の伝説(桜庭一樹)

女三代記。
おもしろかった!
やっぱ、昭和たくましいわ。
っていうか、好きだわ。昭和。
タツ、万葉、みどりちゃんが最強過ぎてもう。
毛鞠ちゃんとかもすごいけど。
トーコちゃんは...現代はねぇ...むずいよね。
タツ、万葉、みどりちゃんには絶対叶わない。
素朴で、力強く、たくましい。
めんどくさくて、力強い時代。っていう感じ。

p.148
丈夫な男を選んだ、出目金。万葉たちにとって戦後は、丈夫な男と、丈夫な女が、死に物狂いで崖を這い上がっていく、その死に物狂いの汗と油にまみれた、そういうものであった気がした。

とか、何度も繰り返される、「百の夜が明け、千の日が暮れた。」っていう表現も好きだし。


国営放送の朝ドラで全然やれると思うなぁ、これ。
どんどん女優さんたち変えちゃってさ。

子供や孫の時代はもっと良くなるという言葉が、万葉に驚きと、天地がぐらつくような不思議な感覚を与えた。
とか、シリアスに語ってる一方で、この嫁は変わり者だが正直なのだ、とか言われてるこのバランス、配分も絶妙だし。
真っ裸になる妾とかねぇ...


みどりちゃんと二人で箱を探しに山へ行った話とか、好きだなぁ。


そして、瞳子はやっぱ自由っていう名前が良かったなぁ。
孤独は、孤独に赤朽葉の伝説を終えて、自由の代で、名前から自由になるとか、そういう意味があったのかなぁ。

女たちの恋心やら、いろいろな事件は全部さくっと、だけどちゃんと伝わって、つながって、とても面白かった。
もっと、じっくり、書き込まれた赤朽葉一族を読みたい気分。



☆☆☆☆☆

P.59
「ねえ、ひろわれっ子」と声をかけた。周りの友人たちがぎょっとして、二人の顔を見比べた。万葉は鷹揚にうなづいて、
「なによ、いじめっ子」
「わし、結婚するよ」
「......どんな男さ」
「丈夫で、働きもんで、みっともない男さぁ」

「わし、だんなさんを大事にするよ」

P.63
わしらの生き方や、選択が未来をつくるかもしれん。それまで万葉はそんな風に考えたことがなかった。働くのも、なにごとかを為すのも男たちの役割、責任で、わしら女は、影の、また影。そんなふうにかんじながらのんびりと日々を生きていた。しかし出目金の、わしらもよぅく働いて、もっと豊かな国になったら、子供や孫の時代はもっと良くなるという言葉が、万葉に驚きと、天地がぐらつくような不思議な感覚を与えた。


P.156
名前が運命を決めるのではないよ。この子の運命は孤独としか名付けられないものなんだよぅ。この名になるのは、決まっておるの。



P.167
とつぜん風のように姿を消したきり長きのあいだ帰らずにいた赤朽葉製鉄と黒菱造船の若奥様たちを捜して、村の人々は右往左往していたが、二人で山道に迷ったというと事なきを得た。二人はそれぞれ、女の恵比寿様のような姑と、力道山似の婿の元に戻って、これ以降は山の話も箱の話もせず、それぞれの子供をきちんと一人前に育てた。


P.232
せかいは、終わる。
ある朝とつぜんに。
光とともに。
どれだけ努力をしても、平和を願っても、祈りは届かず、未来や希望や愛があるときとつぜん無に帰する。



p.287
「いつだってそうさ。おばあちゃん。いつだって、それなりにサ、難儀な時代だよ。」
「ふふ。あんたは勇敢な子だからねぇ。」



P.320
「ミクロネシアのとある部族には"悲しみ”という言葉がないんだ」
「へぇ。知らなかった」
「一番近い言葉で"ファゴ"というのがあるんだが、それは人の苦しみを見て同情したり、自分も苦しむという言葉なんだ。自分の心の痛みを表現する言葉はないんだ。必要ないからだよ。なぁ、ずいぶんと優しい民族だと思わない?考えてもごらんよ、トーコ。人の悲しみを憂えるという概念はあるのに、自分の悲しみを悲しむ方はないんだよ。人間なんてみんな、自分の悲しみに無我夢中の生き物のはずなのにさ。おれたちだって、自分さえ良ければいいやって、思いがちだろう」
「うん....」
「あと、アフリカのとある部族は女性同士で婚姻する制度があるんだって。伴侶の近親者の男性に子供を作ってもらってね、女だけで暮らすんだ。いや、ぶっとんでていいよな。おれたちの暮らしている世界の常識が、どこでも常識というわけじゃないと思うと、気が楽にならないかい....」





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きよ

Author:きよ
100冊強/年程度の読書量。
せっかく,ずっとメモしていた読書記録を残そうかと。
過去15年くらい,どこまでさかのぼれるか,挑戦。あくまで手元のメモを元にしているので,過去になるほど,てきとー。
近頃、ドラマ三昧。
ドラマレビューの台詞は、超意訳の場合がほとんどです。
コメントも、ありがたいです。どうぞご遠慮なく。

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