ブルースカイ(桜庭一樹)
![]() | ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA) (2005/10/07) 桜庭 一樹 商品詳細を見る |
なんだろう、ファンタジー?
よくわかんないけど、好き。
3章からなる物語。
はじめの1章は、中世ヨーロッパ。魔女狩り。
曰くありげな少女と祖母の日々。
独特に雰囲気があって、でも、物語の方向性はよく見えないまま。
2章は、近い未来のアジア、シンガポール。
1章の仕組みが見えてくる。
すでに、今の日本で起こり始めていることが、表現されている感じ。
3章は、現在の日本。鹿児島。
何が起こったのか、がはっきりと示される。
そして、結末。
P.341の辺り、アオイソラのモノローグが好きだ。
現実と仮想現実が入り乱れて、世界が、物語が構築されている。
細かいことはどうでも良くて、その雰囲気というか、感触というか、そういうのに、惹かれる。
そして結局、仕組みがわかったような気にさせられるけど、でも、どこか、ほんとにそういう理解で良かったんだろうかって、思わされるような。
するする読めて、どんどん続きが気になる。
ドラマチックなようで、あり得ない世界だけど、そのモチーフのひとつずつは、すごくリアル。
どこにでもありそうな。
特に、2章の青年や女の定義、そしてそれに続く3章のソラの日常。
2章があって、3章がぐっと意味を持つ気がした。意味というか、力。
よくわからないけど、なんかすごく好きだった。
☆☆☆☆
以下、抜き書き。
P.92
わたしは長生きする。そしていつの日かとつぜん大人の女になり、こどもを産んで育て、でっぷりと太って、最後には皺くちゃのおばあちゃんになってしまう。そのあいだ、ずっとあなたのことを忘れない。約束する。年老いていく私の記憶の中で、かつてのあなたはけして死なない。あなたの変化も穢れも裏切りもその世界には存在しない。約束する。クリスティーネ。私は約束する。
P.200
立ち上がる前に、このコーヒーを飲みなさい。若者よ。そう急がなくてもいい。時間は君を待ってくれる。
- [2008/05/18 13:41]
- S・桜庭一樹 |
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